オムサロ遺跡公園


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 オムサロ原生花園と国道を隔てた向かい側に小高い丘(一枚目)があります。ここに縄文早期から約1万年間

人々が住み続けた、合計208軒の竪穴住居跡が残っていて、道に遺跡公園として指定され、一部が公開されて

います。

 入り口に近い3号復元住居は側面が開かれていて内部がよくわかります。擦文時代(700年から1300年ま

で)のものです。左側にしつらえられたかまどは、奈良時代の本州から波及してきたのかな。囲炉裏には自在鉤

がセットされています。鉄鍋を吊るしたのでしょう。石器時代の最終段階ですが、交易によって鉄のあるくらしが

始まっていたと思われます。高床式倉庫はもう土器時代が終わったアイヌ文化期に属します。アワが蓄えられた

のでしょうか。

 園路沿いにオオウバユリやエゾエンゴサクなど、アイヌが食料などに使った植物が植えられています。いまの

季節だとツリガネニンジントリカブトが咲いています。前者は春の若芽が代表的な山菜であるトトキの名で知ら

れています。後者は食べ物ではなく毒。矢に塗って狩りに使いました。伝承文学によると、この毒のおかげで若

者は一人で熊狩りに行くことができたようです。明るい木漏れ日の射す林内を歩きながら、ここで人々が寄り添

ってくらしていた昔をしのびました。