トトキの花とトリカブト
「山でうまいはオケラにトトキ、里でうまいのはウリ、ナスビ」という俗謡があったのだそうです。スーパーに国内
外のさまざまな野菜が溢れている現在では、こんな文句を覚えている人はほとんどいないでしょうね。でもわたし
の子どものころはまだ、田舎で自家消費される野菜の種類は限られていて、季節ごとの「山の幸」もご馳走の一
部でした。縄文の昔から昭和前期まで、山野草は地方の住人にとって馴染み深い食べ物だったと思います。わ
たしは味に覚えがないのですが、オケラとトトキはアクやクセがなく、大量に収穫できる貴重な食用野生植物だ
ったようです。もっともオケラは本州以南の植物で、北海道にはなかったみたい。
トトキの正式名称がツリガネニンジンだと知ったのは最近です。それならたびたび目にしている、と。もっとも食
用される若芽の状態だと、わたしは見分けられません。花は形に特徴があるので何とかわかりますが。写真は
オムサロ遺跡の駐車場前にある薮に咲いていた花です。4枚目では小さな釣鐘が並んで風に揺れています。
もう葉は食べられませんが、根を掘れば名前の由来であるニンジンに似た塊が得られ、これは食用にされたとの
ことです。
た。花の少ない秋の森でとてもよく目立ちます。花の形が少しちがうものをよく見ます。変種がたくさんあるのか
な。どれも烏帽子に似た形は共通です。形がおもしろいので、もっといろいろ撮りたい気持ちはあるのですが、こ
のところ森に入っていないので。
めっきり寒くなりました。いま外気温は一ケタ台。エアコンの暖房をつけてキーボードを叩いています。