冬枯れの釧路湿原

 
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 釧路湿原は雪解けから9月までさまざまな動植物でにぎわっていたのに、いまは寒々とした冬枯れの風景が
 
老残の裸を思わせます。早く雪の衣を着せてやればいいのになー、みたいな気分を誘われます。でもそれはわ
 
たしの感傷。実際には邪魔者の侵入を許さない厳しい環境だからこそ、ここでくらすことのできるたくさんの生き
 
物がいます。ミツガシワ、ヒメカイウ、サワギキョウ、ミヤマカラスアゲハ、それに大きなヘビなども、いま枯れ木
 
枯れ草の陰や泥水のなかで静かに命を養っているはずです。
 
 6月に木道脇で可憐な花を咲かせていたヒメシャクナゲやイソツツジも、一見しおれて赤茶けた枯れ葉の印象
 
が強いのですが、よく見るとしっかり冬芽をつけています。串に刺した揚げランクフルトソーセージを思わせるガ
 
マの穂は、綿毛がはみ出してどこか少しユーモラス。
 
 ここは低地なのに高層湿原。年間気温が低いので枯草も腐らずに堆積し、炭化していきます。そこにポツリポ
 
ツリ潅木が育ち、やがて低木の林からうっそうとした森林へと移り変わるのでしょう。その時間尺度は何千年 ?
 
それとも何万年 ?