美幌川霞立つ立つ

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 まりさん、10日のあなたの写真ではかなりの積雪だったようですね。玄関先を雪かきしなければなら

ないとしたら、ちょっとたいへんそう。こちらは今日の最低気温が-8度、最高気温が-4度の予報で

す。こういう暖かい日は降りやすく、たぶん夕方には一汗かくことに。


 タイトルの重ね表現「立つ立つ」は、『アイヌ神謡集』(岩波文庫)の美しいリフレインや重ね言葉の響

きが、わたしのまねっ子根性を刺激した結果です。例えば、

 シマチュワ チャシュチャシュ、トワ トワ ト  石の中ちゃらちゃら

 ニツム チャシュチャシュ、トワ トワ ト    木片の中ちゃらちゃら

こういうくせになりそうなリズムがたくさん出てきます。(カタカナ表記は編者の知里幸惠のローマ字表

記をわたしが勝手に直したもの。日本語訳は知里さん。)

 この作品は大正11年、知里さん20歳の絶筆です。金田一さんの後書きによると、彼女は父方はアイ

ヌの豪族、母方は同じく高名な大酋長の系譜につながる、民族の豊かな詩心を継ぐ女性だったようです。

病弱の身で苦労しながら遠い女子職業学校に通い、和人のお嬢さんたちにただ一人混じってすぐれた成績

を上げ、母語と日本語の両方に精通していたのだそうです。次々にアイヌの口承文学を記録・和訳したい

と望んでいたのに、一作だけで夭折。哀悼 !