瞑想の里

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

 先月末富山に行ったとき息子夫婦に連れて行ってもらった利賀村に、写真のような建物を連ねた場所が

あって、瞑想の里と名づけられています。オホーツク地方の市町の多くがそうであるように、この村も観

光に力を入れているのでしょう。白川郷に隣接していますから、秘境と合掌造りだけでは差別化できませ

ん。そこで蕎麦の里を演出したり、同じ山間の縁でチベットと交流を持って、この瞑想の里を作ったりし

たのではないかと、想像しました。入館料が高かったので、わたしたちは外から眺めただけです。

 北海道にも山深い場所はたくさんあります。原生林を縫う林道もだいぶ走りました。その森林風景に慣

れていたせいか、富山の深山に、懐かしいような、気持ちが沈むような、ふしぎな感情が湧きました。こ

ちらでは、森の奥でも山懐の谷間でも、あまり閉じ込められた気になりません。本州に比べ、つる性植物

や潅木が少なく、林間を遠くまで透かし見たり、空を仰いだりできます。子ども時代の半分を越後・信州

境の山間で過ごしたので、暗い森やせせこましい山村の空気が記憶の底に沈んでいて、利賀村の風景が懐

かしさと閉塞感を誘発したみたいです。

 写真の背景にある林には、足を踏み込む気にならない閉ざされた雰囲気があります。こちらの針葉樹は

エゾ松・トド松・カラ松が多く、杉林は記憶にありません。たいてい落葉樹が混じった混合林になってい

ます。山間部の林床には熊笹が多くなります。高度が増せば背の低いハイマツ帯です。まあ、瞑想には明

るい北海道の山より、暗い本州の山の方が適しているかも。


 今日はこれから霧多布に出かけ、茅沼のほとりで一泊し、明日はまた釧路湿原を探訪する予定ですの

で、ブログは1日休みます。