カルガモ遊ぶ 金持ちのための景気対策
です。
〔金持ちのための景気対策〕
早く景気がもち直して欲しい、この気持ちはたいていの人に切実だと思います。政府与党はいま国民の
この気持ちに付け込んで、「景気対策」を大義名分に、財界＝政治家シンジケートの利益確保に国民の税
金と借金から、ジャブジャブ金をつぎ込んでいます。彼らは国家破産や輸出主導経済構造のことは本気で
で心配してはいないようです。それより、いままで勝ち組だった投資家や経営者の地位を護り、自分たち
が選挙で優位に立つことが第一課題ということ。国民が浮き足立っているから、古い経営体質で破綻寸前
の企業の経営者を救済し、選挙目当ての人気取り政策を乱発しても批判されないと、高をくくっているよ
うです。
景気対策は必要です。いまの気持ちが縮こまっている消費者に安心してもっとお金を使ってもらい、大
きく変わりつつある世界経済に適応する体質を作るために投資するのなら、巨額財政支出もムダにはなり
ません。例えば介護者報酬を倍増させ、ここに転職したい人を増やす。老後対策の整備や教育費の無料化
で、蓄えずに使っていいと思ってもらう。環境産業と医療・介護・保育・教育への投資は、未来への投資
であるとともに、消費者マインドの改善、新たな需要創出にもつながります。
ユニクロには休日には駐車に苦労するほど人が集まっています。末端社員のイノベーション意欲を刺激
し、大胆に経営を革新する企業はこの不況下でも成功する余地があります。しかし例えば日立は、かつて
は臨時工を酷使して病気に追い込んではまた別な人を雇う、最近は大量の非正規労働者を安く使うという
やり方で、安く輸出して儲けてきた企業です。今度成立した改正産業再生法は、その日立などに金をつぎ
込もうとするものです。国内の労働者＝消費者より輸出を優先し、自社工場労働者や下請けの人生を破滅
させる企業は退場してもらえばいいのです。経営者には責任を取らせるべきです。公金は失業する労働者
の生活支援と新しい産業に対応する再起の準備教育に支出されるべきなのです。
今の自民党はなりふり構わず大企業幹部を支えようとしています。。彼らは株主を儲けさせて自分たち
が高い経営者報酬を得ることを優先し、下からの社員のイノベーション意欲を高める革新など考えもしな
かったのです。公明党には、そのおこぼれを自分たちの支持基盤である下層中流の目先の欲を満たして、
選挙に動員する意図しか見えません。検察の小沢党首を標的とする攻撃は、既成支配層の延命に手を貸す
結果になるのでしょうか。国民の本質を見抜く知恵が、この醜悪な動きに曇らされないことを祈る気持ち
です。
