馬牧場、ブタナ

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 オホーツクの森を抜けて常呂に向かう国道沿いには、何箇所か馬や牛が見られる場所があります。孫に

馬をよく見せようと、そのひとつで車を止めました。一頭が、オレがリーダーだと主張するかのように、

丘の高みに立って辺りを睥睨(へいげい)していました。

 能取湖最北端に近いパーキングで一休みしました。どんよりとした前日とは打って変わって、湖もその

先のオホーツク海もよく見えていました。駐車場脇の藪に鮮やかな黄色い花が一株咲いています。ブタナ

です。このヨーロッパからの帰化植物は、空き地などによく見られる平凡な花で、名前も響きが悪いので

すが、わたしはきれいだと思います。GDPと外来生物の割合はだいたい比例するとか。


 東北地方で大きな地震が続きました。その後も各地で小さな揺れが報道されています。南海・東海地震

は時間の問題らしいですね。直前予知や直前警報の話題がよく報道されています。わたしは中国でも日本

でも防災対策に問題があるのではないかと思っています。冷静な判断ができる立場の専門家たちは、科学

の現水準では予知は「とんでも科学」のようなものだと言っているようです。欧米では、予知はおとぎ

話、が常識だとか。基礎研究は続けられなければなりませんが、予知に使われている予算の多くは、施設

の耐震化とすばやい救助体制の整備、すなわち「減災」に向けられるべきではないでしょうか。

 地震の研究者たちは豊富な研究費を手放したくはないでしょう。でも彼らと共同戦線を張る必要のない

マスメディアに、なぜちがう立場の主張がほとんど見られないのか、ふしぎです。政府与党、特に防衛庁

は、禁じられている戒厳令に代わる戦後初めての「有事立法」に魅力を感じていて、急いで大規模地震

策特別措置法を成立させたのかもしれません。この法は予知という幻を前提としています。すべての電子

メディアにいっせいに直前警報を流させるシステム。それは地震発生後でも、あるいは別な「有事」に

も、使えるとい思惑はないのでしょうか。

 急いで減災体制を整備しないと、助かるはずのたくさんの命が失われかねないのです。国のためとし

て、何度も棄民をしてきたものたちの系譜につながる指導者には、油断すべきではないでしょう。