シマリスさんにまた会えた

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 サロマ湖に向かって常呂に入ったのは11時過ぎです。息子たちの一行が来るとわかったとき、湖畔の

「船長の家」に昼食を予約するつもりでした。でも、いつも混雑する店なのでお盆の喧騒はさぞかしと思

い返し、結局やめました。国道脇にお気に入りの食堂があるので、すこし早めでしたがここで昼食にしま

した。若い夫婦はさすがに健啖で、わたしが勧めた具の多い天丼に満足したようです。ホタテの稚貝の味

噌汁も珍しかったみたい。サンマの刺身を頼んだら、「すし、刺身はちょっと」とのこと。お盆の予約で

職人さんたちはてんてこ舞いのようです。わたしたちの後にもどんどん客が来て、みんな入店を断られて

いました。滑り込みセーフで、ラッキーだったようです。

 満腹してから、原生花園に行く前に遺跡の森を歩きました。孫がシマリスに出会えたらいいのにと、心

のなかで期待しながら、失望させてもと、口には出しませんでした。注意深く周りを見回しながら歩いて

いると、木の根元の薮でがさがさ音がします。いました。シマリスです。すぐに木の後ろに隠れるもの

の、ちらちらとは見えています。静かに見守っているうちに、竪穴住居跡のくぼみに置かれた木材のてっ

ぺんに登って静止し、心行くまで観察させてくれました。

 いつもは訪問者に会わない森ですが、さすがにお盆、何組かそぞろ歩きしています。通り過ぎかけた年

配のご夫婦の耳に、わたしたちが話している「シマリス」という言葉が届いたようで、引き返して観察に

加わりました。そのつもりでいないと、見過ごすかもしれません。わたしは前に偶然道に出てくれたのを

見ているので、心積もりがありました。それ以前何度も歩いているのに出会わなかったのは、気持ちに用

意がなかったせいもあるのかな。富山の一行はエゾ雷鳥にもシマリスにも会えました。あと、エゾシカ

見せられたらよかったのに。