炎みたいな 戦争よりボボがいい
野付牛公園へ行ったのはリスが目当て。でも、逆光に浮かんだモミジが燃え立つ炎のように鮮やかで、ま
た撮ってしまいました。わたしは記憶で補強していますが、写真そのものは実物の美しさを伝えきれてい
ないと思います。
録画してあった映画、『デベソでストリップ』を見ました。「戦争するよりボボするほうがいい」という
セリフが象徴的です。ボノボはチンパンジーと分かれてちょっとヒトに近づいたみたいなサル。岩波の雑
誌「科学」6月号に橋本千絵が書いていましたが、ボノボは発情期にボボして子を作る他に、同性でも異性
でも、しょっちゅう性的接触を交わして、対人関係の緊張を緩和しているとか。それで群の中が親和的
で、外ともあまり戦争しないそうです。その点チンパンジーはダメです。短い発情期には激しく乱交して
子作りに励むけれど、ボノボやヒトのような性の文化はありません。子殺しや群の戦争もします。
映画はストリップ一座の話ですから、女性の裸やエロティックな演技がたくさん出てきます。でも、い
やらしいところがなく、ただただきれいでした。体や性に対してまじめだからでしょう。裸体画の名作と
同じです。この一座の女たちは、男にあそこを開いて見せるのは平気で、客を喜ばせようと一生懸命魅力
的な演技を工夫します。いまどきのエロDVDは、素人や半素人を無理やり悶えさせたり、恥ずかしがら
せたりして、それで男をそそろうとする。そういうものと比べれば、この一座のストリップは演技の芸術
です。
印象的な場面がありました。北海道の田舎の祭りで小屋がけをしているとき、祭りの準備をする地元の
おっかーとこんなような会話が交わされます。
「あんたらきれーだねー、男どもをうんと喜ばせておくれ」
「どうもすみません」
「なんもなんも、今夜は亭主の天狗さんがコチコチだよ」
一座の女たちが全身を使って真剣に演じる舞台は映されています。でも、よくありがちな、暴力や金銭
で無理やり女が弄ばれるシーンはありません。ボボするのは気心の通じる男とだけです。性に変な思い入
れがなく、体をさげすんだりしないのです。男たちや自分の自然な気持ちに素直で誠実だから、いやらし
くなりません。実生活ではなかなかむずかしいことです。大人のメルヘンですね。戦争するよりボボする
ほうがいい。