渓流紅葉 『女ですもの』
のですが、道が細くてなかなか車を停められません。ようやく行き交う車の迷惑にならない場所を見つけ
たときには、まだ色の薄い木が増えていました。
いま、よしもとばななと内田春菊の対談・『女ですもの』(ポプラ社)を読み終わりました。一人は入籍
しないまま6年ほど一緒にくらしている相手との間に、男の子が一人います。もう一人は三度目の結婚
をした後、籍を抜いて事実婚になっています。こちらは前に生んだ一男一女と、今のパートナーともうけ
た一男一女の、4人の子どもの母親です。二人は、旧い家制度の意識が色濃く残る社会で、男に合わせて
自分がダメになるのを避ける生き方を選びました。作家と漫画家であり、その恨みやつらさを生でぶつけ
るのではなく、他人に伝わりやすい形で表現しています。表現は洗練されていますが、普通なら世間の反
感を恐れて言わないようなことも、隠さず口にしている印象です。
亡き妻との関係を反省させられるところが多々あります。自分では男が妻を支配する意識からは免れて
いるつもりでしたが、無意識のうちに男に有利な世間の常識を利用していたと、思い当たります。「結
婚」という、女性には不利な日本の制度が、男を甘やかせます。無意識の部分は、この本のような具体的
な指摘がないと、なかなか気がつきませんね。それにしても、わたしに合わせようとして妻が犠牲にした
部分に、もっと敏感であるべきでした。
この本だけのことではないのですが、女性の冷静かつ率直に表現されたホンネには興味を惹かれます。
男のわたしにとっては、女性は「永遠の神秘」というところがありますから。女の人は男に、「理解でき
ない」というところはあっても、「神秘」は感じないような気がしますが、どうなのでしょう。