湖上の家族
毎年思うのですが、女満別湖畔の白鳥はつがいや子連れの家族が目立ちます。砂湯や濤沸湖白鳥公園など
大きな越冬地は過密です。餌などをめぐって、頻繁に喧騒が起きます。それで、合流する前に夫婦や子どもで
静かな時をもちたい小グループが、ここにやって来るのではないかとわたしは想像しています。女満別湖畔では
餌を撒いていません。だから奪い合いも起きず、過度に密集することもなく、それぞれが思い思いにゆったりくつ
ろいでいます。
ペアーとなった二羽は、寄り添い、見交わし、いかにもむつまじそうです。伴侶を失って長いわたしなど、うらや
ましくなるくらい。色の黒い幼鳥をガードするように挟む親たちもいます。最後の写真では、父母が子どもに餌の
採り方を教えているのでしょうか。
白鳥は、マガモ、丹頂、オジロなど、他の大型野鳥に比べ、家族だとわかる行動パターンが多いような。オジロ
やオオワシもよくつがいを見ますが、幼鳥をまじえた家族と確信できるケースにはまだ出会っていません。3枚目
の写真のように、白鳥は見るだけで親密感が伝わることがあります。ワシは二羽で近くにいても、そういうことは
ありませんでした。