今がさかりの水芭蕉
会があったら、秋篠寺にもぜひ足を伸ばしてください。まったくちがう雰囲気ですが、技芸天もすばらし
いと思います。
10日前はわずかに白いだけだった呼人の水芭蕉が、きのうは今がさかりと咲き広がっていました。呼
人半島をめぐる遊歩道入り口は、福寿草が群生する高台からと、水面すれすれの低い半島東側と2箇所あ
ります。マリナーズの試合中継開始時間が気になって、200メートルほどで引き返しましたが、下の口
を入ると歩道自体が湿っていて、右を向いても左を向いても白、しろ、白。どこまで続いているのか、い
つか確かめなくては。
わたしがこの花を好きになったのは学生時代に尾瀬ヶ原で見てからです。山小屋が開く5月の連休初日
でした。テントを張った小川のほとりも、雪消え残る木道の周囲も、明るい日射しに輝く白い花で埋め尽
くされていた印象が記憶にあります。10年ほど前に息子と二人同じころ行ったときは、ずいぶん花が少
ないと感じました。実際に減っているのか、記憶のなかで誇張されてしまっていたのか。
網走湖呼人周辺は尾瀬とちがって森のなかですから、さんさんと光を浴びるのではなく、部分的には輝
いていても、全体としては木々や淀みのほの暗いなかに浮かび上がっている、神秘的な雰囲気です。趣は
ちがいますが、これはこれでまた見応えがあります。道東オホーツク地方には水芭蕉が見られる場所がた
くさんあります。それらのなかでも、国道東側から呼人半島を含め女満別湖畔まで続くこの一帯は、広さ
の点でかなり上位に来るような気がします。