釧路湿原霧氷の夜明け

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 釧路駅を出た釧網線の列車が湿原に入るとすぐ、夜明け前の原野に黒々とした塔が見えてきました。岩

保木の新水門です。旧水門も車窓から見えるようですが、暗かったせいか気づきませんでした。旧水門は

釧路川の洪水対策として約100年前につくられ、水運を利用するときに開かれるはずでしたが、釧網線

の開通により一度も開かれることなく老朽化し、現在は珍しい木造水門として観光スポットになっている

とか。写真の新水門はつくられて約20年。あまり機能していないようです。湿原景観のアクセントとし

ての役割が主なのでしょうか。

 ここを過ぎると列車はしばらく釧路川に沿って走ります。何度かカヌーに乗って湿原のなかから見た風

景も、目線の高い車窓からだと趣がちがいます。日の出前で彩りはさだかでないものの、岸辺の木々にし

っかり霧氷が着いているのはわかります。シャーベット状の氷が川面を流れていました。茅沼に近づくこ

ろに陽が昇りはじめ、桜色が見えてきました。沿線の木々の枝できらきら輝く氷の結晶が次々と車窓を流

れています。木の間を抜けて現れた草原は草紅葉を思わせる色に染まり、上空を鳥が飛翔していました。

この高さでこの大きさですから、カラスではなくオジロかオオワシでしょう。