心の中の原風景

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 一枚目の写真は花期の終わりにさしかかっているエゾノコリンゴ、二枚目はまえに曇天下の写真を載せたセンダイハギ、三枚目と四枚目はヒオウギアヤメです。
 この日のワッカ原生花園は野の緑と空の青が勝って、花の色は控え目でした。華やかさからいえば小清水原生花園に軍配が上がります。でも、ワッカのほうが「手つかずの自然」という感じが強い。訪れる人が少ない高山のお花畑は別ですが、たくさんの観光客をひきつける花園は、たいてい人の手が入っています。白鳥で有名な濤沸湖(とうふつこ)は、かつてヒオウギアヤメの群生で有名でしたが、近くの牧場が放牧をやめてから雑草が茂って目立たなくなっていました。そこで今年、役所の人が牧場に依頼してポニーを入れてもらい、さらに小学生を動員して草取りをしたそうです。
 14・5年前の夏、広尾から襟裳岬にいく海岸沿いの道にキャンピングカーを停めて、砂浜まで草原を歩いたことがあります。季節はいまより遅く、ワッカより種類は少なかったと思いますが、夏の盛りの濃い緑の中で、ハマナスなどの花々が人知れず咲き誇っていました。別に「原生花園」と呼ばれている場所ではなく、その気になれば普通に見つけられる風景という印象でした。この日の陽光と緑と深紅は、わたしの心に刻まれた「北海道」原風景の一つです。ワッカの原野はあの海岸の記憶につながりました。
 今日は「地球温暖化への異論を考える」は休みます。考える時間がほしいので。