夏のオジロワシ
ポチ咲きはじめたエゾキスゲ、名残のエゾノコリンゴなどを見ながら、自転車を走らせていたときのこと
です。左手の盛り上がった海岸砂丘のてっぺんに、なんだか尖った枯れ木のようなものが見えてきまし
た。あれ!何かに似ているぞと思いながら近づくと、大きな鳥です。じっと動かないから生き物に見えま
せんでした。あまり大きいのでオオワシかとも思いましたが、渡らずに夏も留まっているという話は聞
きませんので、やはりオジロかなと思い直しました。よく見ると、頭の部分の毛がだいぶ白みをおびてい
ます。オジロの夏毛の特徴だそうですからまちがいありません。
夏のオジロはカヌーから塘路湖で、それに霧多布岬で見たことがありますが、いずれも遠目でした。こ
んなに近くからは初めてです。それにしても初夏のワッカ原生花園でオジロに会えるなくて! まったく予
想していませんでした。花や風景しか被写体はないから標準で十分と思い、望遠レンズを車に残して自転
車にまたがったのがクヤシー。10数メートルにまで接近させてくれたのですよ。望遠だったら全身が白
っぽくなった姿を鮮明に記録できたのに! 癪だからわざと薮に入り、飛び立たせて撮りました。ここに
オジロがいたのを見たのはわたしたち二人だけ。行き交うたくさんの観光者の皆さん、残念でした。もっ
とも知らぬがホトケか。