霧を抜け緑のアーチへ馳せくだる

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 昨日、朝6時50分に家を出て釧路湿原に向かって出発。天気は曇り。お気に入りの白樺並木を過ぎて美幌峠に近づくにつれ、霧が濃くなる。まるで濁った水をかき分けて進む気分。2・3メートル前に次々現れるセンターラインの、曲線をはずさないようにじっと見つめながら走る。峠の道の駅も気がつかないまま過ぎてしまった。後ろから来るトラックは、通いなれた道なのだろう、どこでどの程度の曲率でカーブしているか熟知している様子で、どんどん迫ってくる。この霧ではさすがに追い抜きはかけない。仕事の邪魔をしたくないから、わたしも40キロ以下にスピード・ダウンはしないようにがんばった。急にパーキングの標識が目飛び込んで、とっさにそこに入って追い抜かせる。トラックはたちまち霧の海に消え去つた。
 帰りも峠付近は昨日よりは少しましだがやはり霧。今度は60キロ程度で走ることができた。土浦ナンバーの車がのろのろと走って、後ろから車が来ると路肩に止まり、やりすごしていた。みんな迷惑そうだったが、内地から来た山岳ドライブの経験のない人なら、怖くてそうするしかないのだろう。
 屈斜路湖に近づくと霧が晴れ薄日が射している。光を受けた緑の木々がアーチのようにかぶさり、その中を走っていると気分がよく、タイトルの一句をひねりだした。晴れた平らな道ならこっちのもの、すぐにさっきのトラックを追い抜く。摩周岳のふもとを抜けて、弟子屈にさしかかると雨が降り始めた。標茶あたりで雨が上がり、この日の宿の「憩いの家かや沼」に到着したのは8時30分。シラルトロ湖(かや沼)のほとりにある宿は民宿なのだが、ホテルと言っても通るような大きな建物で、キャンプ場やパーク・ゴルフ・コースが付属している。ここでカヌー乗り場の地図をもらったが、カヌーの予約は12時半だから、細岡の展望台周辺を散歩することにした。散歩は気持ちよかったけど、そのお話はまた明日。
 今日の写真はシラルトロ湖です。湿原や釧路川、それにオジロワシや丹頂鶴などの写真がたくさんあるけど、少しずつご披露します。出し惜しみです。ところで、「弟子屈」、「標茶」はどう読むと思いますか。「てしかが」、「しべちゃ」と正しく読めた人、相当な通ですね。