赤い実光るナナカマド

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 北海道の秋を代表する彩と言えば、ナナカマドを忘れるわけにはいきません。森の奥でカエデ類に先立

って紅葉した葉が、9月後半から10月半ばにかけて針葉樹の緑と鮮やかなコントラストを見せます。そ

のころ平場の街で人々の目を惹くのは、たわわな赤い実です。明るい秋の陽に輝いて、道行くドライバー

の目を楽しませる並木が、たいていどこの街にもあります。わたしが特に好きなのは、網走天都山下の道

道とサロマ湖沿いの能取の国道。今日の写真は美幌霊園の並木です。ここなら通る車の邪魔にならずゆっ

くり撮れますから。

 この時季街ではナナカマドの葉はまだ緑です。やがて色づいてもカエデの鮮やか色に太刀打ちできず、

目立ちません。広葉樹が落葉し地面が降りはじめの雪に覆われるころに、白いキャンバスに浮かぶような

赤い実が再び彩の主役になります。見ていると幼い日の記憶がよみがえります。越後の山村で初冬の雪原

に立つと、梢に残る柿の実の色がとても印象的でした。どちらも長くはもたずすぐに消える風景です。凍

ってしなびて落ち、降る雪の下に隠されるのでしょうか、それとも飢えた鳥たちに食べつくされるのでし

ょうか。そういえば北海道で柿の木を見たことがないですね。