白樺枯れ木
屈斜路湖を北から望む小清水展望台は、道道102号線から山側に少し登った、藻琴山中腹の標高70
0メートルを超える場所にあります。水飲場、トイレ、食堂を備えたりっぱなパーキング・エリアで、藻
琴山の登山口にもなっています。美幌峠より200メートル以上高いので、白樺はもう枯葉になっていま
した。緑のハエマツのなかでは白い幹が目立ちます。
山を背に南の下界を眺めると、右の湖越しに硫黄山(アトサヌプリ=裸である山)が見えています。建
物のある低地は川湯温泉でしょう。斜里岳を経て視線を左に向ければかすかにオホーツク海が光っていま
す。この日屈斜路湖一帯はだいたい晴れていたものの、釧路から網走にかけての海に近い地方は厚い雲の
下で、知床連山は判然としません。
わたしが車の中でゆっくりおにぎりを食べている間に、後から来た車から降りた夫婦らしい若いカップ
ルが身支度を整え、登山道に入っていきました。15分ほど、彼らの腰につけた熊よけ鈴の澄んだ音色が
聞こえている間、亡き妻と一緒に山を歩いた日々を思いました。
0メートルを超える場所にあります。水飲場、トイレ、食堂を備えたりっぱなパーキング・エリアで、藻
琴山の登山口にもなっています。美幌峠より200メートル以上高いので、白樺はもう枯葉になっていま
した。緑のハエマツのなかでは白い幹が目立ちます。
山を背に南の下界を眺めると、右の湖越しに硫黄山(アトサヌプリ=裸である山)が見えています。建
物のある低地は川湯温泉でしょう。斜里岳を経て視線を左に向ければかすかにオホーツク海が光っていま
す。この日屈斜路湖一帯はだいたい晴れていたものの、釧路から網走にかけての海に近い地方は厚い雲の
下で、知床連山は判然としません。
わたしが車の中でゆっくりおにぎりを食べている間に、後から来た車から降りた夫婦らしい若いカップ
ルが身支度を整え、登山道に入っていきました。15分ほど、彼らの腰につけた熊よけ鈴の澄んだ音色が
聞こえている間、亡き妻と一緒に山を歩いた日々を思いました。