網走川の豊かな恵み

イメージ 1

イメージ 2

 第一部
 雨上がりのぬれた草をかき分けて網走川の水辺に立ったら、いきなり対岸に大きな白い鶴が見えました。あまり大きいので最初は木を彫った置物かと思ったのですが、カメラを向けたとたん飛び立ちました。きちんと拡大してピントを合わせる余裕がありませんでしたから、はっきりしませんが、とりあえず写真を載せます。川面には鴨がいて、上空には鶴と思われる大きな鳥が何羽も舞い、ツバメくらいの鳥がひんぱんに水面を掠めて飛び交います。鶴のえさとなる川魚、小鳥のえさになる虫たちが豊かなのでしょう。網走川の恵みにあやかろうとしているのは鳥たちだけではありませんでした。あちこちに車が停められていて、水に入って釣りをしている人影があります(写真)。河川敷は広く、緑の色濃くなった木々や草が茂り、気持ちのいい場所です。

 第二部
 温暖化に続く二番目のテーマはフィンランドです。いまのところ次のような構成でいくつもりです。書いているうちに変わるかもしれませんが。参照した資料をあげておきます。今後増えたらこのリストに追加します。

            資料リスト
  …日新聞 04・12・ 8
 ◆…日新聞 04・12・15
  朝日新聞 04・12・19
 ぁ…日新聞 05・ 2・20
 ァ…日新聞 05・ 9・29
 Α…日新聞 05・10・23
 А 悒侫ンランドに学ぶ教育と学力』明石書店 庄井良信・中嶋博編著 05年刊
 ─ 悒侫ンランドという生き方』フィルムアート社 目莞ゆみ 05年刊
  『わが国税制・財政の現状全般に関する資料(平成18年4月現在)』財務省
  日本クラブ 高齢化セミナー フィンランドの年金制度を知る
  『フィンランド報告』日本社会事業大学 渡辺裕美

 出典を示すときは番号を使います。

              目 次

      フィンランド・モデルは好きになれますか

1 フィンランドの風土と歴史
 (1)人と風土
 (2)歴史
 (3)国家ビジョン
2 フィンランド人の一生
 (1)胎幼児期
 (2)学童期
 (3)大人への準備
 (4)社会人、納税者として
 (5)老後
3 精神生活
 (1)国家と国民
 (2)自立と孤独
4 福祉と経済の両立
 (1)経済競争力世界一
 (2)学力世界一
 (3)環境意識
5 課題
 (1)自由競争の波
 (2)西欧近代個人主義の行方
 (3)温暖化 ― 運命共同体としてのヒト

     フィンランド・モデルは好きになれますか 1

1 フィンランドの風土と歴史
 (1)人と風土
  総面積は33万8145平方キロで日本とほぼ等しい(日本は37万8000)。森林が68%、湖沼が10%、耕地が6%でその他が13%(日本は森林が約67%、耕地が13%)。国土の4分の1が北極圏に属し、夏は70日以上が白夜である。しかしメキシコ湾流のおかげで、同緯度のアラスカに比べ、年平均気温で10度ほど温かい。南部では夏に30度を超すこともある。
 人口は約524万人(日本は1億2769万人)で日本の24分の1。人口密度は1平方キロあたり17人である(日本は338人)。一人あたりの耕地面積は日本の10倍を上回り、森林面積は24倍となる。人口の67%が都市に住み(日本は78%)残りが農村地帯に住む。わたしが埼玉から移り住んだ北海道の美幌町は、人口密度がフィンランドの約3倍で、一人あたりの森林面積は5分の1ほどである。それでも空間にとてもゆとりが感じられ、山菜採り、川や海の釣り、貝拾い、家庭菜園を楽しむ人が多い。フィンランドはもっと自然に恵まれていることになる。後に見るようにこの国は、情報産業を中心に経済競争力で世界のトップを走るが、同時に森や水辺の暮らしの楽しみも忘れていないようだ。〔1ー(1)おわり〕