曇天に暮れなずむ美幌の空

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 ドライブしたり庭いじりしたりで、しばらく美幌川とご無沙汰でした。久しぶりに夕方の川岸を散歩したら、ずいぶん緑が濃くなり(写真)、一カ月前には銀色に蕾を光らせていたネコヤナギの花はすっかり開いて、枝から落ちかかっていました。蕗の薹は木質化して4・50センチに伸び、花の残骸だけが残り、その周りを大きな葉をつけた茎が取り囲んでいます。水につけたこごみがまだ残っていたので採りはしませんでしたが、夕食に野菜がほしくなったら2・3本摘んできて炒め煮にします。1分もあれば行けますから。

 どこにでもあるんだから、この町の人は今の時期蕗なんか買わないのかと思っていたら、店にはゆでて袋に入れたのが売られています。3・4人分の一袋が100円だから安いのですが。地元の野菜や魚も、スーパーで買うと金土市の二倍くらいの値段だったりします。それでも客はスーパーのほうが圧倒的に多い。自分で採ればただたったり、店はこぎれいでなくても安かったりするのより、きれいな店できちんと包装されたもののほうがやはりいいのでしょうか。毎日が日曜日のわたしとちがって、働いていたり子育で忙しかったりする家族には、多少のお金より時間のほうが貴重なのかもしれません。

 それにしても生協やスーパーの値段って不思議ですね。他県から来るものとか輸入品とかなら全国一律の値段もわかりますけど、地場ものでも埼玉とあまりちがわなかったりします。全国展開しているチェーンのような組織では、共同で仕入れるためそうなるのでしょうか。あるいは全店舗で均した値付けをすることで、地域や季節の変動を緩和するとか。それでは地元は、本来なら安く買えるものを、東京に安く出すため高く買わされることにはならないのでしょうか。もっとも、買う人が値段より利便性や体裁を重視する限り、こまめに個別生産者とコンタクトを取る労力は無駄なのかもしれません。ですけど、税金の格差是正に使われる部分を減らし、豊かなものをより豊かにする政策が続くのですから、このあたりをなんとかして、都市の豊かさとちがう地方の豊かさを実現する工夫が必要だと思いますけど、無責任な素人考えなのでしょうね。

  この日は今にも雨が降りそうな空でした。美幌川の散策から帰る途中で見たら、山の端が銀色に輝いていました(写真)。