黒部の桐と大雪の小鹿たち

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 北陸の旅で黒部渓谷にある宇奈月温泉に行きました。トロッコ列車の始発駅があるところです。渓谷の両岸には、いろんなグラディーションの緑のなかに、ところどころピンクの花をつけた木があります。温泉宿までの道路際の民家の庭に、同じ色の花をたくさん見かけました。女の子が生まれたら苗を植えて、嫁入りのタンスの材料にするという、あの桐の花です。渓谷のピンクは遠目からはツツジのように見えますが、たぶん桐です。北海道ではこの木は見たことがないので、なんか内地!って感じ。そう思って見れば、渓谷の景観も整っているような気がします。
 同じ谷筋でも、美幌へ帰る途中でふたたび通った層雲峡は、倒木や枯れ木が多く、雄大ですが荒れているような。雨が降り続く天候のせいかもしれません。山間を通り抜けるまでに何度か小鹿を見ました。雪崩止めの柵のところで一頭、ようやく萌した崖の草のところで二頭、バスが渡る橋近くの沢筋で五・六頭。みんな体は大きくありません。母鹿は一緒じゃないのでしょうか。食べ物のない冬をようやく生き抜いた仔たちのようです。動物の子はみなかわいい。でも、エゾジカが増えすぎて植生に被害が出るので狩猟頭数を増やす、という記事を新聞で見ました。この仔たちの何頭かは秋まで生き延びられないかもしれません。
 家に着いて温度計を見たら9度でした。前の日の北陸は31度、あの湿気はたまりません。今日テニスコートで汗をかきましたが、こちらは乾いているのですぐさらっとします。光熱費の請求書の数字が心臓に悪いことを除けば、やはりここは暮らしやすい。
 今日の写真は黒部渓谷と道央の田んぼです。