錦秋
最初の一枚はオホーツクの森を、次の三枚は川湯硫黄山に続く丘の森を、外から撮ったものです。北海道は
常緑針葉樹と落葉樹の混合林が多いので、秋には緑・赤・黄色の三色がまだら模様になります。場所によって
それぞれ模様がちがい、見あきることがありません。緑はエゾマツ、トドマツ、エゾアカマツ、イチイなど。赤は10
月半ばを過ぎるとハウチカエデ、ヤマモミジが中心です。黄色が目立つのはイタヤカエデやミズナラ。
その森を中に入って撮ると残りの4枚のようになります。緑葉の間に黄葉が混じるイタヤの魅力に気付いたの
は最近のことです。最後の一枚のように緑が入らない絵はなんだか物足りないような。その前の一枚は、隠れた
赤・黄色が漏れて出るみたいで、深みを感じます。北海道の森は下草や蔦類があまり茂らず、目の高さの空間
が明るいので、秋色が引き立ちます。