コマクサ

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 旭岳の高原でコマクサに出会えるとは知りませんでした。これまでは歩いた時季が早すぎたのかもしれませ
 
ん。道内の山野草を売る店や近所のお宅で見たことはありますが、やはり山でなくては。一輪の花を取り出せ
 
ば、品種改良を重ねた栽培種のような派手さはありません。他に緑のない山のガレ場に一株ずつ点在し、馬の
 
鼻面に似た形のピンクを咲かせている。背景には大きな山容と青空。佇んで見つめていると、吹きぬける冷涼な
 
風が汗に濡れた身体に快い。そんな状況で出会うから、ことさらいとおしく感じます。
 
 この花を見ると思い出すのは山形蔵王のことです。当時はまだ息子が生まれておらず、夏休を待ちかねるよう
 
に妻と二人で出かけ、行きつけの大平ホテルにしばらく滞在するのが、毎年の習慣になっていました。その間に
 
一度は、熊野岳の山頂近いガレ場に咲くコマクサを見に行きます。大きな岩がごろごろする広い斜面のあちこち
 
に、ここに一株、あちらに二株と散在していました。大きな叢になってはいませんでしたが、集めたらかなりの数
 
になったと思います。
 
 他の山でも見たことはあるはずですが、まったく記憶に印象が残っていません。今回はなんだか、蔵王以後で
 
初めてコマクサに出会ったような気分です。