名前に花が二つある花
いたためサギをシギと書いているのに気づきませんでした。
タネツケバナ(種漬け花)は本州のありふれた雑草で、その花は種籾を水に漬けて苗を準備する季節
の合図なのだそうです。写真の花は頭にハナが付いています。近縁ではあるけれど別の種ということで
す。北海道も東部の低湿帯にだけ見られる希少な花だとか。氷河期からの残存種と書いている記事も
ありました。ハナタチバナという言葉はあるけれど、このバナは橘の一部で、花ではないでしょう。頭と尻
尾に二つ花がついた名前は他には思いつきません。
うっかりすると見過ごしそうです。花の径は1.3センチだそうですから大きいとは言えません。栽培種の
派手さはないけれど、ほんのりピンクがかった白い色は、じっくり見るとなかなか魅力的です。湿原でも
乾燥した場所にはエゾオオサクラソウのように目立つものもあります。でも水のなかでは、緑に身を隠す
ようにひっそり咲いているものが多いような。