白い連山
そらさん、そろそろ咲きますか。東武電車の沿線や川の堤などで見た桜を思い出します。こちらで5月半ばか
先月、名残の流氷のころ撮った白い知床連山です。
4月2日付朝日新聞の「耕論」欄に冨山和彦という人が寄稿しています。福島、茨
城、岩手で三つのバス会社を営む企業の責任者で、自ら被災しながら現地ですぐにバス
の運行を再開し、原発周辺の住民避難、医療チームの搬送などにも対応したが、そのと
き燃料供給に対する政・官・民のエリート層の資質の問題を痛感したという主旨です。
彼の文章でわたしが目を引かれたのは:石油備蓄取り崩しの政府決定が遅れたため、
全国で買いだめが進んでしまった:直接掛け合った政治家・官僚・企業は、「上と相談
する」「県から要請が来ていない」「要件に該当しない」などと、危機に直面している
のに判断を避け、決めるべきことを決められない:「この国は頭から腐っているんじゃ
ないか」、などの箇所です。
彼は「現場は立派」だと言います。支援物資を抱えてやってきた「今どきの」若者、
防、自分の会社の従業員など、一般の人々は立派でよくやっている、と。
冨山さんをはじめ、被災したり現場で活動したりした人たちは、自分たちの要請に対
し、指導的立場の誰がどのような対応をしたか、よく記憶しておいて欲しいと思いま
す。事態が落ち着いたら、過誤のあったリーダーには、きっちり責任を取ってもらいま
しょう。元に戻す復興ではなく、より多くの人がより幸せに感じられる社会に向かう一
歩となるような復興のためには、ビジョンを論じるとともに、人の力が発揮される組織
が必要です。学校でいい成績をとり、組織のなかで階段を上がることに長けているだけ
で、現場の活気に水をかけるような無能なリーダーは退陣してもらわなくては。
東電に対する嫌がらせが頻発しているそうです。わたしもこの会社には腹が立ちま
す。しかし、危険な事故の現場でひるまず懸命に作業している東電社員、下請け作業員
などには頭が下がります。責めるべき相手をきちんと見分けなくては。東電の一般社員
やその家族への嫌がらせなど、もってのほか。