軒下の輝き その三
まりさん、湖面まで降りられないので確かめられませんが、さざ波模様で凍っているのは表面だけのようです。
ゆっくりたゆたっている部分もありましたから、みぞれ状なのでしょうね。ところであなたの写真で咲いているのは
クロッカスかな。こちらでも雪が消えれば咲くと思います。今日も少し積もったので、1ヵ月後くらいでしょうか。
ときどきお昼前後にプラスの気温になったりするので、つららが大きくなっています。落ちるとき下にいたらケガ
をしそうなので、人の通るあたりは叩き落します。冬は雪下ろしのとき屋根から転落する事故が多いようですが、
たまにつららによる事故もあるみたい。
地球温暖化は報道されることも多くなってだいぶ知れ渡ってきましたが、他にも緊急に対処しなければならな
い環境問題が多いようです。『日経サイエンス』が去年7月号で「臨界点に迫る地球」として9項目を特集していま
オゾンの減少、淡水利用、土地利用です。どれ一つとってもヒトと文明の存続を脅かす危機をもたらす問題です
が、特に最初の三つはすでに危険な閾値を超えていると試算されていました。
モノ生産量拡大をこのまま続けたら文明崩壊に至る、その危険な限界点にいま立っているということです。それ
なのに、たいていの政治家や経済学者は経済成長を目指しています。わたしも、彼らは知識も知恵もある人たち
だから、ほんとうに危ないのならやがて気づくだろうと、ぼんやり信じているところがあったように気もします。でも
ジャレド・ダイアモンドの『文明崩壊』には、実際に破局に至ったいくつもの例が記載されています。それらの社会
では指導者が、後代のわたしたちの目には明白な滅亡の兆しに、地位を守ることを最優先して目をつぶったとさ
れています。ヒト文明崩壊に対し、ダイアモンドは50パーセントの絶望と51パーセントの希望を抱いていると言
っていますが、プラス1は理性的判断というより気持ちが萎え果てないためみたい。