ハマナス 高齢者の知的能力

hellopapa さん、一年で7キロも体重が落ちたのですか。毎日の苦労が報われましたね。わたしも見習って努

力しなくては。


 まりさん、昨日の花の写真、唇を思わせるところがありますね。他の花、特にラン科のものなんかも、クローズ

アップで撮ると、へんに動物的な生々しさが感じられたりします。


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 夏ほどではありませんが、まだあちこちにハマナスの花が咲いています。秋は花だけでなく、つややかな実に

も目を惹かれます。

                       〔高齢者の知的能力(前)〕

 今日と明日、『科学』2010年1月号に載った高山緑の記事からわたし好みの話題を要約し、感想をまじえなが

らまとめます。タイトルの「知的能力」はわかりやすさを優先して選んだ言葉で、正確には「認知」とすべきところ

です。認知とは、感覚、知覚、学習、記憶、推論、思考などにかかわる、情報収集・処理機能のことです。なお、

高齢」は二つの時期に分けられています。60歳台後半から70歳台の第3年代と、80歳あるいは85歳以降の

第4年代です。

 一般に誤解されているところがありますが、加齢に伴って認知機能全体が低下するのではないのだそうです。

低下するのは、認知処理のスピード、二桁以上の掛け算を暗算するようなワーキングメモリー、「いつ、どこで」を

伴うエピソード記憶、固有名詞の想起などです。

 ただし、実験室で確かめられた機能低下がそのまま日常場面の問題にはならないことが多いとか。例えば高

度な認知機能が必要な食事の用意には何の支障もない。人は日々繰り返し行うことを「自動化」して、衰えた認

知機能に負担をかけないようにするのだと、説明されています。認知機能の低下には、それを補うレーニングが

有効なのだそうです。一般的には、認知機能が低下すれば職場での仕事に悪影響が出ると思われています。し

かし高山さんは、それを支持する報告は少ないと書いています。だからといって、80歳まで年金支給を遅らせろ

とか言い出す人がいないといいのですが。

 そして学習能力は衰えないそうです。新しいことを学び、新しい環境に適応する流動性知能は、高齢期に入る

ころから緩やかに低下するけれど、「以前より学ぶのに時間がかかる」程度で、生活には支障がない。さらに、添

えられたグラフを見ると、獲得した知識を活用する結晶性知能は、70歳台後半でも25歳に劣りません。70歳に

なったばかりのわたしにも希望がもてるということです。

 知恵は高齢者に豊かです。経験や知識をもとに大局や本質を見極めて、他の問題にもその理解を応用するこ

と、他人にアドバイスしたりあえてアドバイスを控えたりすること、他人を共感的に理解すること、自分を見つめる

ことなどは、知恵がかかわる能力です。

 (明日に続く)