黒百合咲いた
健さん、今ごろの北海道は花々が次々咲き代わって、見逃さないようにしようとするとせわしないほどです。山
菜もそう。それぞれの場所と種類で食べごろはあっという間に過ぎるから、コゴミは終わった、ヤマウドはどうか、
ワラビはまだか、と。
野菜などの苗を庭に下す合間に、そろそろかなと思って行ってみたら、バッチリ開花していました。去年は一枚
目の写真よりもっと深くマツヨイセンノウ(ピンクの花)に埋もれて、掻き分けなければ黒百合が咲いていると気づ
かないほどでした。今年は下のほうが刈り払らわれて、見上げればわかる状態です。低いところのニリンソウ(4
枚目の白い花)、次に黒百合、高いところにマツヨイセンノウと、三種類の花を楽しめます。
それはいいのですが、刈り払われていたのは2週間ほど前に黒百合の緑の芽がひしめいていたところです。マ
ツヨイセンノウはどこにでもあるからともかく、黒百合はそんなに無造作に扱っていいのかなー、と。それともう一
つ、これだけ目立つと、掘って庭に植えたり売ったりする人が出ないか心配です。
まだ新聞が来ていませんので詳しいことはわかりませんが、鳩山首相が辞任するようですね。「票目当ての表
紙換え」というタイミングは気に入らないけれど、首相の交代自体はいいことだと思います。次が菅さんというの
なら悪くない。もともとわたしは、去年の政権党の交代ですぐに日本の政治がよくなるとは、考えていませんでし
ているからです。
菅さんは市民主義者のにおいがします。西欧的「市民主義」も「民主主義」も、進行中の世界の変化に対応す
るには古すぎると思っています。それでもガラガラポンが始まって、既成概念をひねくり回しても解決にならない
と知れ渡ったとき、新しい思潮が台頭するのではないかという期待があります。
狩猟採集から序列階層社会への転換に匹敵する、文明史的転換の時期に入っているような気がしていま
す。大きく歴史を俯瞰するビジョンがなくては、根底的な改革はできません。それに根底的な改革には混乱を潜
り抜けなければなりません。大きな危険と背中合わせでしょう。
開していた時期が思い起こされます。カールやローザはロシアや中国・日本の主義者とちがい、陰謀体質とは無
縁でした。もっとも、だからナチスに敗れたのかもしれません。今回は一国を舞台にしてではなく、世界全体で新
しい文化と守旧的な文化が競合することになるのでしょう。