峠の小鹿
残氷を見ようと屈斜路湖に行く途中、峠を下る道で二頭の小鹿に会いました。一頭はすばやく姿を消しました
が、もう一頭がしばらく相手をしてくれました。せっかくポーズをとってくれたのに、エンジンを切らないまま窓を開
けて撮ったので、少しブレてピントが甘くなったのが残念。つぶらな瞳をもっとはっきり写したかったなー。最近の
カメラは手ブレれ補正があるけれど、ン万円はちょっと痛いからか我慢しなくては。
さっき牡丹雪が降りはじめました。もう庭が白くなっています。立ち茎レタスの種を播こうと思っていたけれど、
今日はやめておいた方がいいみたい。もっとも春の天気は変わりやすいから、1,2時間したら晴れ上がるのか
もしれません。
何年か前からもっぱら無洗米を買っています。きのうぶり大根を炊きました。大根の下煮に米のとぎ汁を使え
ないので、米を一掴み入れました。柔らかくなった大根を取り出して水洗いし、さて煮汁を捨てようかというとき、
なんだか気持ちに引っかかるものがあって。戦後の食糧危機を知っているし、米という字は八十八と書いてお百
姓さんがそれだけ手をかけたことを表しているのだから、一粒も無駄にしてはいけないと、祖母から言われた記
憶が残っていたからでしょう。幼いころ教えられたことが無意識に行動を縛るってありますよね。それで、米粒を
お粥にして、梅干をおかずに食べました。
大根くさいお粥はわざわざ作りたいとは思いませんでしたが、甘さにはびっくり。最近はよくニンジンを蒸して食
べていて、こんなに甘い野菜だったんだと再発見していたところです。ニンジンほどではないけれど、大根にもず
いぶん甘みがあったのですね。大根おろしだと辛みに消され、味付けすると調味料に隠されて、気がつきません
でした。昔見た宮本武蔵の映画で、飢えた武蔵があたりの畑から抜いた大根にかぶりつくシーンが印象に残っ
ています。そのときはおいしいはずはないと思ったのですが、極端な空腹状態だったら、この甘さを感じるかもし
れません。