冬枯れる森の熊笹

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 小鳥のさえずりを聞きながら落ち葉を踏んで、晴れた遺跡の森を歩きました。上を見ると冬枯れの森は

味気ないけれど、陽光を遮る木の葉がないので、木々の間に広がる笹原はみずみずしく明るい緑。北海道

の蔦や潅木の少ない森で、林床の主役は熊笹です。

 森でのびやかな心地よい風景を演出してくれるのはいいのですが、熊笹の旺盛な繁殖力が氷河期から生

き残る希少な草花には迷惑。大雪山系の高原では侵食されて、高山植物のお花畑が縮小しているとか。気

候の温暖化がこの趨勢に加担しているようです。

 太古から何度も海進と海退が繰り返され、北海道島の低地は海になったり湿原になったり。本州や北東

の島との間は、寒暖が変わるたびに陸橋にも海峡にも。花々やナキウサギはただ耐えて待つしかありませ

んでした。でも、今度の温暖化は人為によるものと聞かされれば、彼らはヒトを恨むかな。