はなやぐ森で

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 まりさんは街で、わたしは森のなかではなやぎに出会いました。


 昨夜は色彩に酔ったみたいで、閉じた瞼の裏に色が揺れてなかなか寝つけませんでした。北海道では深

い林間の春から夏はたいてい暗い緑が主調ですが、一年のうちでいまごろの10日ほどだけ、屈斜路湖

の森は極彩色の世界になります。

 明るい日射しに誘われて美幌峠を越えました。林道が開放されています。ちょうど一週間前は台風によ

る路肩崩落で閉鎖されていた道です。人々が心待ちにしていた釣りの季節なので復旧を急いだのでしょう

か。何度も車を停めて木々の色を愛でたり水辺に下りたりしながら、長いダートをゆっくり走りました。

 釣り人が8割強、きのこ採りが1割、それにカメラを手に逍遥する人が少しといったところでしょう

か、入り口付近と川湯近くにはけっこう人が入っています。それでも30キロ弱の湖畔や路傍に散ってい

るので、車のエンジンを止めると静寂の世界です。熊出没注意の看板がいたるところにあります。停車し

てカセットの音楽が消えれば、聞こえるのはかすかな波音と鳥のさえずり、それに木の葉を揺らす風のざ

わめき。音は静かでも豪華絢爛な色彩が目ににぎやかでした。