笹と樺とハイマツの山肌

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 まりさん、ここは北緯43:53。いま外気は9度で、屋内はそれより10度ほど高いけれど、足元に

小さなストーブをつけてパソコンに向かっています。緯度は同じでもそちらよりだいぶ寒いかも。美幌周

辺には、海、草原、耕地、山、湖など、変化に富む景観があります。でも、ヨーロッパの都市のような、

歴史を感じさせるどっしりした建造物は見られません。これからの楽しみは、さまざまな紅葉を訪ね歩く

ことと、-20度前後の冬の日に、満開の桜に劣らない美しい霧氷並木の下に身をおくことです。冬は白

鳥、オジロ、タンチョウ、流氷などの季節で、少し冷えてくるともう待ち遠しくて。雪掻きは腰に応えま

すけど。


 最初の一枚で藻琴山の中腹に見えている建物は、小清水高原のレストハウスです。山肌の写真で幹の白

い樹はダケカンバ。シラカバより樹皮が灰色がかっていると言われますが、遠目では区別がつきません。

幹の表皮に縦筋があって葉の葉脈が多ければダケカンバとのこと。確かめませんでしたが、この高度だと

シラカバではないと思います。幹の見えない低い深緑はハイマツで、黄緑色は笹です。近くからはこの三

種が山肌の主役であると、はっきりわかります。そのほかの潅木や高山性の草は、薮に分け入ったり登山

道を歩いたりしないと見えてきません。


 大雪山系黒岳は山頂に初冠雪があり、9合目は紅葉の盛りだとか。今年はいつごろどこに出かけようか

と、前の家のご主人と話し合っています。見ごろの時季は短く、場所ごとに年ごとにちがいますから、気

ぜわしくて。サンゴソウも月末から来月にかけて、卯原内、キムアネップ埼、ワッカ原生花園の順に色濃

くなるみたいです。