彩り競う薮の花

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 野の花というところは同じでも、雪解けを待ちかねるように咲く春の花と、照りつける夏の陽で茂った

後に咲く秋の花は、ずいぶん雰囲気がちがいます。ツルキジムシロ、福寿草、野や山のスミレ、アマナの

類、エゾエンゴサク水芭蕉エンレイソウなど、大きな群が広がっているところはそれぞれに華やかで

す。それでも、みんな慎ましやかで可憐なところがあります。近づいてクローズアップするときにも、芽

を踏まないように細心の注意を払わなければという気なります。

 秋の花からは、他の野草と競い合いながら、我勝ちに自己主張しているような猛々しい印象を受けま

す。道道102号線で小清水峠を下りきった路傍に、白いサラシナショウマ、アマニュウ、エゾゴマナ、

黄色いハンゴンソウ、紫のトリカブト、薄紅色のホザキシモツケが咲き集う薮がありました。これだけ密

集していると、踏み込んで接写する気にもなりません。春の花は、他の草木が茂る前にとにかく花を咲か

せようとしていますから、茎や葉は控えめです。秋の花は、光合成でたっぷり栄養を蓄えてから全力で咲

かせたという、自信に満ちているみたい。


 そろそろ紅葉便りが気になる季節です。大雪山系黒岳では、9合目まで色づいたそうです。もうここま

で登ることはあきらめたつもりですが、それでも心はうずきます。7合目までならケーブルとリフトを乗

り継いで行けます。杖を頼りに、ここから5合目まで下ることならできるでしょうか。それだと月末ごろ

かな。このあたりに多いミヤマナナカマドの葉は赤ですが、ウコンウツギの葉は黄色と聞いたような。