森と湖の大地
ようやくの秋晴れ、きのうは朝食後、庭にも下りず早々に車へ。一日中いい天気。屈斜路湖と藻琴山の
周辺を半日かけてドライブしました。国道334を東藻琴で右折して川湯に向かう道道102号線は、芝
桜公園を過ぎて間もなく、藻琴山の中腹を横断する高原の道になります。ピークでは標高500メートル
に近く、空気が澄んでいれば、阿寒、知床はもちろん、オホーツク海まで一望できるはずです。でも、前
日の雨があがったばかりの早朝ですから、晴れてはいても湿気があります。それでなくても遠くの海際
は、快晴の日でもなかなかくっきり見えません。一番クリアーな季節は冬でしょうか。
一枚目の写真で、左上方にうすく二つ光っているのは、網走湖と能取湖だと思います。だとすれば、そ
こから90度ほど右が知床方向です。もやのため陸と海と空の境目が判然としません。見えているのは、
阿寒岳、摩周岳、標津岳、斜里岳、海別岳、知床連山と連なる高地から、オホーツク海までの広がりの一
部です。ずっと右に目を転じれば、森に抱かれた屈斜路湖の水面が視界に入ります。牧場、耕地、人家が
捨象されたこれらの絵は、千年、万年続いていたかもしれない、森と湖が織り成すオホーツク地方の大地
の姿を浮かび上がらせるような気がします。
太平洋側や道央の平地は、フランスやドイツの田園地帯を思わせるところがあるのかな。でも、森と湖
のイメージなら、フィンランドなどの北欧に向かいます。オホーツク地方の混合樹林を針葉樹林に置き換
えれば、樺太や北方五島などの風景に似ているのかもしれません。農業化や産業化が押し寄せる前は、北
欧のサーミ、北方インディアン、イヌイット、シベリアの現在では小数になった原住民、オホーツク文化
人やアイヌなどが、部分的な交流を緩やかにつないでいた、地球規模の北方文化圏があったみたい。
周辺を半日かけてドライブしました。国道334を東藻琴で右折して川湯に向かう道道102号線は、芝
桜公園を過ぎて間もなく、藻琴山の中腹を横断する高原の道になります。ピークでは標高500メートル
に近く、空気が澄んでいれば、阿寒、知床はもちろん、オホーツク海まで一望できるはずです。でも、前
日の雨があがったばかりの早朝ですから、晴れてはいても湿気があります。それでなくても遠くの海際
は、快晴の日でもなかなかくっきり見えません。一番クリアーな季節は冬でしょうか。
一枚目の写真で、左上方にうすく二つ光っているのは、網走湖と能取湖だと思います。だとすれば、そ
こから90度ほど右が知床方向です。もやのため陸と海と空の境目が判然としません。見えているのは、
阿寒岳、摩周岳、標津岳、斜里岳、海別岳、知床連山と連なる高地から、オホーツク海までの広がりの一
部です。ずっと右に目を転じれば、森に抱かれた屈斜路湖の水面が視界に入ります。牧場、耕地、人家が
捨象されたこれらの絵は、千年、万年続いていたかもしれない、森と湖が織り成すオホーツク地方の大地
の姿を浮かび上がらせるような気がします。
太平洋側や道央の平地は、フランスやドイツの田園地帯を思わせるところがあるのかな。でも、森と湖
のイメージなら、フィンランドなどの北欧に向かいます。オホーツク地方の混合樹林を針葉樹林に置き換
えれば、樺太や北方五島などの風景に似ているのかもしれません。農業化や産業化が押し寄せる前は、北
欧のサーミ、北方インディアン、イヌイット、シベリアの現在では小数になった原住民、オホーツク文化
人やアイヌなどが、部分的な交流を緩やかにつないでいた、地球規模の北方文化圏があったみたい。