ギンリョウソウの萌える森で

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 オムサロ原生花園と国道を隔てた小山は、オムサロ遺跡のある森になっています。ここの原生花園が、

予算と人手が多く入ったワッカのそれに比べて、北の海岸の荒涼とした雰囲気を残しているように、この

遺跡も、常呂遺跡の森と対照的に、ほとんどボランティアの善意だけで維持されているという素朴な感じ

でした。入り口に二艘の廃船が置かれています。紋別ざらし会の今年6月6日のブログに、廃船と森の

写真およびコメントがありますので、興味ある方はごらんになってください。

 訪ねたのは先月21日です。5日にも海岸に行きましたが、花園をめぐっているあいだに雨になり、森

には入りませんでした。この日は、入り口近くで管理者の女性に出会い、森を案内してもらうことができ

ました。わたしたちが植物に興味をもっているらしいと見て、楽しそうにいろいろ説明してくれました。

彼女の専門は植物なのだそうです。

 指摘されなければ気がつかなかったと思います。森の光が乏しい一画で、たくさんのギンリョウソウが

顔を出したり、土を持ち上げたりしていました。蝋細工のようでキノコに似ていますが、美しい花の多い

イチヤクソウ科に属します。茎は朽ちかけた枯れ葉の陰でよく見えません。首をもたげたような形のとこ

ろが花なのでしょう。菌寄生植物で、葉緑素を失っています。

 森の明るい一画では、ゼンテイカが華やかでした。最後の白い花はエゾキヌタソウ、遺跡公園入り口の

駐車場周辺に咲いていました。どこにでもあるムグラの仲間ですが、よく見るとなかなかきれいです。こ

れも絶滅危惧種のひとつなのですね。