三つの滝 3

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 滝シリーズの最後は層雲峡流星の滝です。銀河の滝ともども、流れ落ちる水は石狩川に合流します。こ

の川は、流域面積が利根川に次いで日本第二位、全長は信濃川利根川に次ぐ第三位。石狩岳を水源とし

て、大雪山系のいたるところから雪解け水を集めるのですから、大雪湖が作られる前は、さぞ豊かな水量

だったのでしょうね。柱状節理の急峻な岩山を削る、その頃の勇壮な激流の姿を、ぜひ自分の目で見たか

ったと思います。22の市町村(平成12年)を通って、北海道の西半分を横断し、現在は日本海側の石狩

湾に注いでいます。

 この川の歴史をちょっと検索してみました。もともとはいまの苫小牧付近で太平洋に達していたのが、

3万年ほど前の火山噴火で流路が北西に変わた。蛇行を繰り返す暴れ川だったが、明治以降多くの労苦と

人命を費やす改修・水利工事が行われ、現在は何とか押さえ込んでいる、そんな様子がわかりました。

 北海道には全国の湿地の8割があると、書いたことがあります。和人による大規模な開拓が行われる前

のこの島は、石狩川釧路川など蛇行する多くの水系が網の目のように走り、火山灰が積もったり水によ

る堆積が進んだりした部分には、うっそうたる原生林が広がっていたのでしょう。そのころの水と森の大

地は、もう目にすることができません。それでも、高地から見下ろす樹海や、展望台・カヌー・木道から

眺める湿原には、かつての姿をしのぶよすがが、内地よりずっと多く残っています。わたしのつたない写

真も、そんな昔を想像しながら見てもらえたらうれしいことです。