早春岬
ごと時刻ごとに変わる陽気に合わせるのにおおわらわ。24日の能取岬は目出帽で頬を覆いたくなる風は
あっても、海の色は明るく変わり、雪も目立たなくなっていました。きのうのせせらぎ公園では、まだ福
寿草の花は見えず、フキノトウの群生場所は水辺を除いて雪の下でした。美幌の春は岬より2,3週間遅
いようです。
昨日新聞に発表された世論調査によれば、自民党に対して圧倒的な優位を示していた民主党への支持が
下降し、両党が拮抗する情勢のようです。小沢代表秘書を逮捕した検察首脳部の意図が政権交代阻止であ
ったとすれば、いまのところ意図した結果に向かっているということになります。
本音が何だったのかは、彼らが自らの正直な気持ちを語らない限り推測の域を出ません。しかし、彼ら
が政治的影響を読めないほど愚かなはずはないので、逮捕を決定したとき、政権交代を遅らせる効果を意
識していたことは間違いないでしょう。
大企業と政治家のなあなあの関係は庶民にも常識です。大物といわれる政治家のほとんどが叩けばほこ
りが出るとも言われます。政治介入批判を避けたいと思えば、次の内閣の首班とみなされる個人への疑惑
が突出する事態を避ける方法はあったと思います。
わたしは陰謀史観好きではないので、検察にはここから始めて政財界癒着構造を大々的に暴くつもり
か、政治情勢を考慮する余地のない大規模贈収賄の確証があるかしたのではないかとも、考えていまし
た。これまでの経過を見ると、どうもそうではなかったようです。
「長期権力は必ず腐敗する」は真実だと思います。政財官の腐臭を伴う癒着構造は、選挙や革命などで権
力が交代しないと、なかなか深いところまで暴かれることはありません。検察もまた官の一つです。今の
体制が続くほうが自分たちもやりやすい、どこまで意図的かはともかく、検察首脳にそんな感覚があった
ような気がします。
それにしても、既成支配層の操作にやすやすと乗せられてしまう「世論」というやつも情けないなー。自
民党への支持率を上げてみせれば解散に踏み切るだろうから、そうなってから実際の投票で目にもの見せ
てやる、そんなしたたかな計算があったら頼もしいですけど。