霞立つ美幌川  小沢議員秘書逮捕のこと

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 写真のような風景も今季はすでに終わったのでしょうか。昨夜はずっと雨が降り続いていたようです。

零下に戻るのは今夜で、来週の予報に真冬日はありません。揺り戻しなしにこのまま春になることは思え

ないのですが・・・・・・。


 小沢個人事務所への西松建設政治献金問題が新聞をにぎわせています。報じられている限りでの核心

は、企業からの寄付は、政党組織へはいいけれど、政治家個人へは禁じられている。西松建設は本当は企

献金なのに、個人からと装って寄付をした。小沢の第一秘書がそれを政党支部ではなく個人事務所の収

入として報告した、ということのようです。それだけをとってみれば形式の問題で、逮捕までするという

のは政治的意図によるものだと、民主党は反発しました。

 たしかにいかにものタイミングです。今度の選挙での与党敗北はほとんど確定事項でした。その情勢を

変えようとする何者かの意図が検察を動かしたのかどうかは薮の中。保守系政治家は主として企業・財

界・事業者団体に、旧社会党系政治家は主に労組に資金を頼る構造がずっと続いていました。その構造の

淀みに浮かんだ小さな泡の一つという気はします。他の時期ならコップの中の嵐として、政局に大きくか

かわることはなかったでしょう。ところがいまなら絶体絶命の麻生政権への強力な援護射撃になります。

まして、軽犯罪法違反で別件逮捕して殺人の自白を引き出すのに似た計画が検察にあるとすれば、その成

功は自民党を延命させるかもしれません。

 日本社会に深く浸透している権威主義的序列秩序が、既成勢力の利益と感情を護る楯です。民主党にも

この秩序にどっぷり浸かっていて、社会の深いところから革新する気などない政治家が多いと思います。

共産党も、あらゆる場所から自由奔放なイノベーションが噴出する新しい秩序を構想している組織ではな

く、既成の序列を自らを頂点とするものに組み替えたがっているだけです。既成政党に多くは期待できま

せん。それでも民主党中心の政権樹立が古い秩序の動揺を促すきっかけになるのではないかとは思ってい

ました。今度の事件はわたしのこの一縷の望みを打ち砕くことになるのでしょうか。

 検察が独自の判断で動き出したのであれば、小沢個人を狙い撃ちするのではなく、自民、民主にまたが

る業界・労組と政治家の癒着構造の全貌をあぶりだすところまでやってほしいものです。それにしても、

議員報酬・活動費・政党助成金などの公的支給ではどうにもならないような多額の政治資金は、どこに使

われているのでしょう。選挙運動がたいへんだからというなら、政治家が公開する変革プランを支持する

多数者の個人寄付やボランティアに支えられるようにならなくては。