話をしようよ、キツネ君

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 「ほら、来てやったぜ。何して遊ぶんだ?」

 「にらめっこしようか。アップップ」

 「へ、ガキじゃあるまいし。おもしろくもなんともねーや」

 「じゃ、お話しようか。前に阿寒湖へ行く国道で、君のお仲間が5,6匹群れて遊んでるのを見たよ。君

は一人かい?」

 「そりゃー、ガキ連れたメスじゃねーのか?一人前の男はな、独りがいいんだ」

 「寂しくないの?」

 「つまんねーことばっか言うやつだな。退屈して眠くなっちゃうぜ」

 それでもキツネ君は気を許したみたいで、その後体が触れそうなところまで来てくれて、しきりに車の

なかを覗こうとしたり、周りを回ったりしていました。