湖水と鴨とハマナス

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 網走湖の呼人湖畔には鴨が群れハマナスが実が光っていました。対岸に見えているのは湖に突き出した

呼人半島です。


 北米でも日本でも女性が罹るがんで最も多いのが乳がんです。「日経サイエンス」10月号の記事

(「躍進した乳がん治療」F.J.エステバ/G.N.ホルトバージ)が、欧米ではこのところ乳がんの生存率が着

実に伸びていて、今後10年でさらに大きな進歩が期待できそうだと伝えていました。記事の内容をかい

つまんで紹介します。

 すべてのがんが基本的には遺伝子の病気であって、遺伝子の塩基配列に起きる小さな変化ががん抑制遺

伝子の働きを抑えたり、腫瘍促進遺伝子を活発化させたりして発病する。どの遺伝子が損傷を受けるかに

よって、ある遺伝子が過剰に働いたり、抑制されたり、それらが作るたんぱく質の量や機能が変化したり

するので、患者によってさまざまな性質のがんになる。分子レベルの違いもとに、標的分子に働きかける

分子標的療法が乳がんでもっとも進んでいる。

 日本でも01年に承認されたハーセプチンは、がん細胞の急激な増殖を促すハーツーというたんぱく質

を標的にしている。同じ効果のある薬がその後も次々開発されて、以前は最悪と考えられていたこのタイ

プの乳がんは、最も予後のいいタイプの腫瘍のひとつになった。エストロゲンプロゲステロンなどの女

性ホルモン過剰が関係する乳がんには、その受容体を標的とする治療薬が使われている。発症リスクの高

い健康な女性への予防薬としても有効である。他にも腫瘍の血管新生を促す因子を標的にする治療薬もで

きた。現在では他の臓器に転移した乳がん患者の生存期間を延ばす新しい治療や、QOLを改善する支持療

法も受けられるようになっている。

 つまみ食い的に要約しました。わたしは妹二人を乳がんに奪われていますので、他人事とは思えませ

ん。もう少し発病が遅ければ、あるいは一人が発病してすぐ、もう一人に予防治療を勧める知識がわたし

にあったら、彼女たちはまだ生きていたかもしれません。それにしても気がかりなのは、欧米では前から

承認されているのに、日本では遅々として審査の進まない新薬が少なくないことです。いまさら妹たちを

生き返らせることはできません。この文を読んでくださっている女性のみなさん、自衛のために、乳がん

にはテーラーメイド療法が有効なことを記憶にとどめておいてください。万一のときには、旧い治療しか

しない機関を避けなくては。あるいは外国での治療を考える必要も。