なだらかな丘の風景

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 市街地を抜けて北東の田園に出ると、なだらかな丘陵地帯の風景に、所々に残る防風林がアクセントを

つけています。2枚目で中央部分が少し明るくなっているのは、女満別の高台にある空港を照らす照明で

しょう。空港は近づくと広く感じるのに、遠望すれば田園の小さな一画にすぎません。北海道の人口密度

は1平方キロに71人。全国平均が約343人ですから(07・10・1現在)、5分の1程度です。東京都

の5千832人に比べて82分の1。伸びやかに広がる緑の風景も豊かさの指標のひとつだとすれば、一

人当たりの所得が東京の半分を少し上回る程度の北海道も、くらしの実質が貧しいとばかりは言えないの

かもしれません。

 数字を眺めたついでにちょっと北欧との比較を。ノルウェーの人口密度は1平方キロに14人、フィン

ランドは16人です。一人当たりの国民総生産は、日本の約3万4千ドルに対して、ノルウェーが7万2

千ドル、フィンランドか4万ドル(06年)。05年からの伸び率は日本、ノルウェーフィンランドがそ

れぞれ、-4パーセント、+9パーセント、+1パーセントです。自然が豊かで、労働生産性が高く、

福祉がいきわたって国民が高負担を当然の投資と考える北欧。それぞれが人口は北海道と大差のない小国

です。

 国力とか国の威信とかには大きな人口が有利です。それでは、強国であることと一人ひとりのくらし

の質の関係は?風景の写真を眺め、数字を比べていると、さまざまな思いが湧いてきます。