名残の流氷

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 きのうもまだ、網走からウトロにかけて、密集した流氷が接岸しているようです。1日、2日の嵐で常

呂や網走の漁港に入り込んだ流氷のため、はじまっていたキンキ、ウニ、ホタテ、毛蟹漁が中断され、1

億円を超える損害になっているとか。近年はいまの時期まで流氷が居座ることはなかったそうです。長期

的には、流氷が衰えればオホーツク海から太平洋にかけての漁業資源が貧しくなっていきます。でも急に

接岸が長引くと、予定していた出漁ができず、加工業者にまで被害が及びます。

 それでも、速報図で見ると、きのうは北の雲が厚くてよくわかりませんが、おとといは能取以北の海岸

線に水域が広がっていました。網走以南の海氷にも密度の低い区域が増えています。写真は先月26日に

能取岬から海を望んだものです。最初の1枚は南東を、残りの4枚は北方向を撮りました。今日も似たよ

うな光景でしょう。この海域の流氷は2月下旬から何度も、こんな状態からまた海岸に戻って来ました。

しかしこれからしばらくは穏やかな天気が続くという予報です。さすがに大量の接岸はもうないと思いま

す。長かった流氷の季節も去ろうとしているのでしょう。砕氷観光船の運航も終わりました。


 新聞で、近年北海道の森に倒木が増えているという記事を読みました。いままで台風や大型低気圧は北

上する間に勢力が衰え、あまり強風が吹き荒れることはなかった。ところがここ数年、温度の上昇した海

水からエネルギーを吸収して強い勢力を保った低気圧が、北上したり北よりの海で発生したりするように

なった、という説明です。わたしも林道を車で走っていたり、遊歩道を歩いていたりしていて、たくさん

の倒木を見ています。温暖化によって気候の変化が荒々しくなるという予測は正しいのでしょう。