屈斜路湖に白鳥が飛ぶ

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 先月下旬の5,60センチの積雪以後、最低気温が零下一桁の暖かい日が多くなっています。陽が射す

昼はストーブを消すようになりました。屈斜路湖でも御神渡りが縮み、水面が広くなっているのでしょう

か。写真は19日に見た湖上の空を飛ぶ白鳥たちです。


〔思想としての科学 1〕
 
 07年12月に発表されたOECD国際学力調査(PISA)で、日本の15歳の科学リテラシーは前回(03年

実施)より4つ順位が下がり、6位だった。さらに、30歳になった自分が科学技術に関する仕事に就い

ていると思うかを問う質問に、yesと答えた生徒の割合は、参加57国・地域で断トツの最低で、7.

8%(ワースト2位のハンガリーでも16.8%)である。情報化、世界的な化石燃料レアメタルなどの

資源不足、温暖化対策の緊急性などによって、いま世界の産業は抜本的な構造改革を迫られている。技術

開発が成功のカギになる。遅れをとった国の経済に未来は開けない。にもかかわらず、この国の若者の科

学技術志向は、低下の一路をたどっている。

 さまざまな原因が考えられる。政・官・財界やメディア指導者の間での文系優位。教えられる知識と手

順を受身で覚えるよう求める理数教育。全体的に自費負担が大きい教育制度の下で、理系は特に時間と費

用がかかること、などなど。わたしは、他の国々にも言えることだが、一人ひとりの人生を支える思想と

しての科学に対する評価が、特に日本では低いことも原因だと思う。各界指導者の多くは、技術を生み、

経済力につながるものとしての科学の重要性は認めている。だが、一部の科学者やごく少数の理系教師以

外では、思想としての科学の意義を説く人を、わたしはほとんど知らない。(続く)