08年1月の霧氷 2
待できそうです。サイタマンさん、朝早く土手に出るとき、うっかり耳を隠す帽子を忘れていると、とて
も痛く感じます。あとカメラのシャッターを押す指は、毛糸の手袋をしていても凍えますね。若いとき行
った冬山と同じです。でもすぐに暖かい家や車に逃げ込めるのですから、冬山よりはずっと気楽です。
ふつうの日常に戻りつつあります。いま思えば、一ヶ月余の入院生活もいい点がありました。まず一日
3食何を作ろうか迷うことがなかった。時間になれば調理済みの食べ物が運ばれてきて、食器を洗う必要
もありません。ときどき塩味の足りないことがありましたが、コンビニで小さな容器に入ったお醤油を買
い置きしてからは困りませんでした。おいしいものは好きですけど、他人が作ってくれるものなら、不足
は言いません。出されたものを残したのは下痢でお腹が痛んでいた1回だけです。毎食と3時のおやつは
いつもきれいに平らげていました。
何よりよかったのはたくさん本を読めたことです。洗顔、シャワー、回診などのわずかな時間を除け
ば、たいていの時間は本を手にしていました。読んでいる間は雑念が消えますから、欝(うつ)になるヒ
マもありません。テレビも地上波しか映りませんので、ほとんど付けませんでした。帰ってきたら、買い
物や家事はしなければならないし、BCやCSで見逃したくない映画やドラマがあるしで、またあまり読
めなくなりました。入院中に勉強した経済関係のことを少しまとめたいと思っていたのに、ついつい怠け
てしまいます。わたしのような怠け者は他にすることのない環境におかれないとダメみたい。
入院生活も悪くなかったけれど、膀胱や胃にカテーテルを入れられるのはいやですね。特に膀胱カテー
テルの後遺症には困りました。少し尿が溜まると圧迫感があって、夜でも2時間おきにトイレに行ってい
ましたよ。ふつうに戻ったのはようやくここ2,3日のことです。それに比べたら、腹を切られること自
体はどうってことありません。麻酔で意識のない間に終わって、術後の傷の痛みもあまり感じませんでし
た。笑ったりせきをしたりくしゃみをしたりするときは別でしたが。たまにお酒の味が脳裏に浮かびまし
たが、これは耐えられます。禁煙を強いられたら狂いだしたかもね。