巨岩にしがみつく木が紅葉しはじめたころ

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 大雪山系の北西側から深く切り込んだ渓谷が層雲峡です。石狩川の両岸に柱状節理をあらわにした巨岩

がそそり立ち、割れ目に溜まったわずかな土壌を頼りに、草木がそこに這い登っています。銀泉台では紅

葉の終わった10月4日、岩壁にしがみついた木々はようやく色づきはじめていました。

 これから4ヶ月あまり、峠越えにおびえて車の遠出ができないと思うと、なんだか気持ちが煮詰まりそ

うです。層雲峡には、シベリア高気圧から噴き出す冷たい季節風が道内最高峰の山々にさえぎられ、大量

の雪が溜まります。いまウチの庭には霜柱の立った黒い土が露出し、明るい朝日が射しています。山脈の

西に水蒸気を落として乾いた風が来ているのでしょうか。きっともう層雲峡は白一色で、流星の滝は凍結

しています。出かけたくて体がむずむず。

 白い釧路湿原は戻ってきた丹頂の群でにぎわってるんじゃないのかかな。屈斜路湖のおみ渡りは2月と

聞いています。流氷がオホーツク海沿岸に付くのもたぶんそのころですね。温暖化が進んで、去年はとう

とう屈斜路湖が凍結しなかったとか。流氷も年々少なくなっているそうです。北国の冬ならではの厳しく

も美しい風景が、やがて見られなくなるのでしょうか。

 いまのうちに出かけたいな。車をあきらめて、列車とバスを乗り継げばだいじょうぶかなー。お金がか

かりそう。それに1日に2便とか4便とかしかないバスでは、雪原で凍えるかも。正月過ぎて運賃が安く

なったら、富山へ孫の顔を見に行きたいと思っているので、せめてその帰りに遠回りして、釧網線の車窓

から雪原を遠望しましょうか。トワイライトエクスプレスをあきらめて往復特割の空路にすれば、釧路で

ビジネスホテルに泊まるくらいは浮きますから。