戦争が始まるのは

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

 たくさんの人が写真を見てくれてうれしい。今日は雪原の日没です。ゆっくり進む白い筋は人工衛星

しょうか。
 

 ネロリさん、心配してくれてありがとう。だいじょうぶです。昨夜もお酒を飲みながら、修理から返っ

てきたDVDデッキで、録画していた好きなドラマを見て、とても幸せな気分でした。今朝はうっすらと積

もっています。予報は一日雪マーク。凍結面に降る雨よりずっといい。それに今日は車で動けます。


 『芋たこなんきん』を見ていて、中井久夫さんの『樹をみつめて』を再読したくなりました。引用の二

回目です。今日は戦争が始まる時期のことを中心に。

  戦争を知るものが引退するか世を去った時に次の戦争が始まる例が少なくない

  今、戦争をわずかでも知る世代は死滅するか現役から引退しつつある

  中国との戦争が近づくと幼少年向きの雑誌、マンガ、物語がまっさきに軍国化した

  <戦争が始まった当初は>かつての平和時の生活が、自己中心、弛緩、空虚、目的喪失、私利私欲むき だし、犯罪と不道徳の横行する時代として低くみられるようにさえなる

   <戦争の>酸鼻な局面をほんとうに知るのは死者だけである。「死人に口なし」という単純な事実ほ ど戦争を可能にしているものはない

  どうも、戦争の美徳は平和時の諸権利が制限される結果であって、実際にはその陰に非常な不公平を 生むらしい

  <戦時中の社会は>裏面では、・・・・暴力が公認され、暴利が横行し、放埓な不道徳が黙認され、黒社会 も公的な任務を帯び、大小の被害は黙殺される

 <古来から、戦争が現実に近づくとき、人や国のためという「大きな思想」の声が大きくなり、ささや

かな日常のよろこぴや哀しみが踏みにじられてきました。「大きな思想」にはフィクションのにおいがあ

り、ささやかな日常のほうがリアルなのに、その関係が逆転のように見えてきます。日常が「大きな思

想」に絡め取られる歴史が繰り返されてきました。わたしは老いて、小さな日常の芸術である小説や映画

に回帰していますが、逆転へのアンチとしての「大きな思想」にもこだわりが残っています。つきまとう

うそ臭さに悩まされながらも。>