日本国改造計画
昨日書き落としましたが、埼玉で付き合ってもらった若い人からコメントをもらって、懐かしくうれし
かったです。
そらさん、フィンランドに住みたいなんて言わないで、この国をよくすることを考えてください。わた
しは道東に来て、こちらの風物が好きになり、ご近所のお年寄りたちのけなげな(生意気な言葉ですね、
自分を含めてです)喜びや悲しみに共感し、すっかり「愛国者」になりました。
なにやら気が急(せ)いて、『フィンランド・・・』のリライトが終わってからと思っていた次の作品
を、並行して書きはじめることにしました。第二部にタイトルと章立て、それに最初の一節を載せます。
気は急くのですが、生来の怠け者のことですから、次はいつ載せられるかわかりません。
第二部
拝啓
民主党・社民党・経済同友会・労働組合・市民活動家の心あるかたがた、そして日本国庶民の皆様へ
日 本 国 改 造 計 画
第一章 正当なクビ切り・切られが自由な国に改造する
── 同一労働同一賃金の確立
第二章 今を楽しむために安心してお金を使える国に改造する
── 高度社会保障の完備
第三章 女性が男性の90％まで社会活動に参加する国に改造する
── 労働力資源の大量な退蔵
第四章 序列的な公を廃し同格原理による公共空間を作る
── 政・官・財・学界の透明な秩序
第五章 教育を改造する
── 情報・サービス社会に適合する教育システム
第六章 世界の貧困解消に貢献する国に改造する
── 非武装国際貢献による安全保障
第一章 第一節 正当なクビ切りと不当なクビ切り
有能で誠実な経営陣が避けられない、倒産・廃業、経営縮小、統合、業種・業態の転換で生まれた、余
剰人員を対象とするクビ切りは、正当とみなします。正当なケースは今後増えるし、増えないと日本の経
済が衰退します。次の節でこの点を詳しく説明します。
次に、不当なものを例示します。他にもあるかもしれませんので、読んでいるあなたが付け加えてくだ
さい。
ヽ杏瑤離魯殴織資金や悪徳オーナー・経営陣が、企業を食い物にして私腹を肥やすための、計画倒 産や会社資産の切り売りに伴うクビ切り。
◆＿饉辧μ魄?上司・同僚の、情実・差別・嫉妬によるクビ切り。
パワハラやセクハラ、性・人種・障害・学歴その他の個人の責任ではない資質による差別、などに抗
議するのは正当なことですから、それを理由に不利な扱いを受けることがあってはなりません。その仕
事に必要な能力の差による賃金格差は正当です。
正常な私的・社会的生活を損なう、長時間労働や高密度労働の拒否または抗議に対するクビ切り。
長時間・高密度労働によって、身体的・精神的健康が危険にさらされたり、出産・育児・出産立会い
ができなかったり、夫婦・家族との親和関係を維持できなかったり、学校参観・裁判員としての仕事な
どの公的活動を制約されたりするのは、正常な個人生活への侵害です。社内事情を理由に、こういう侵
害を行うことは許されません。
ぁ＼犠錣箆働組合活動や自分の権利を護る個人活動を理由にしたクビ切り。
組合活動でも、特定の政治信条への支持を拡大するために争議を起こしたり、その資金や活動家が増
えれば会社が倒産してもいいと考える者に指導されたりすれば、正常ではありません。そういう活動の
指導者のクビ切りは正当です。
不当なクビ切りを防ぐために、法律、調査・制裁権限をもつ公的機関、労使紛争を公平な視点で調停・
裁定する機関を、強化・整備しなければなりません。そのために公務員が増えることはいいことです。こ
の点は第二章と第三章で詳しく説明します。
正当なクビ切りでも切られた人の生活はどうなるのだと、心配になると思います。解雇されて、生活が
困窮したり、子どもの教育費や自分の老後が脅かされたり、再就職ができなかったりしたのでは、クビ切
られる側には自由がありません。この自由は、第一章第三節で説明する同一労働同一賃金制と、第二章で
扱う高度社会保障で保護されます。
第二節 年功序列終身雇用の正社員制度は経済力を損なう
(この節は昨日の第二部とほとんど同じですので、掲載は省略します。次回は第三節「同一労働同一
賃金制実現のために」からです。)
