凍る枯れ草 原発事故情報の真偽

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 一ヶ月ほど前の写真です。いまもまだ真冬日も多いのですが、雪景色はともかくこんな霧氷はウチの近所で
 
はもう見られません。何度も似たような写真をアップしたような気もしますが、わたしはそのつど新しい気がして。
 
 
              原発事故情報の真偽
 
 
 いまネットの海に、福島原発事故にまつわる不安を必要以上に増幅させる情報が漂っ
 
いるようです。①公式発表は深刻な事態を隠すウソ ②メルトダウンが起きていて大
 
爆発が避けられない ③すぐに遠くへ避難しないとたいへんなことになる、などがその
 
論点でしょうか。
 
 一つ一つ吟味してみます。まず①について。チェルノブイリの事故では、初めソ連
 
局は隠そうとしましたが、翌日スウェーデンでこの事故が原因となる放射能が検出さ
 
れ、公表を余儀なくされています。いまの日本ではあちこちにガイガーカウンターがあ
 
ります。また世界各国がそれぞれ厳重に検知の体制をとっています。大きな爆発は偵察
 
衛星で観測されます。ですからウソをついたり偽ったりしてもすぐにバレます。そして
 
それを政府も東電もそれを知らないはずはありません。
 
 ②について。燃料棒の覆いが失われて核燃料が溶け出すことをメルトダウンと言うな
 
ら、部分的にはもう始まっている可能性が強いと、公式発表で認められています。また
 
水素爆発の事実は公表されていて隠されていません。メルトダウンと言う言葉を使うこ
 
とで、再臨界に達した核燃料全体の暴走と、その結果としての爆発よる放射性物質の大
 
量拡散を連想させたいのでしょう。今後の推移に不確定なところがあるので、再臨界
 
可能性がゼロであるとは断言できないようです。公式発表では、わたしの知る範囲です
 
が、その可能性への言及はありませんが、否定もされていないと思います。重大な事態
 
を回避するために全力を尽くすというような表現で、ありえないとは言い切れないと、
 
間接的に認めているのではないでしょうか。
 
 ③さまざまな徴候から再臨界による人命への危険が迫っているとわかれば、退避が指
 
示されるでしょう。まだ万策を尽くせば回避できる可能性があって、そこまでは切迫し
 
ていないと判断されているのだと思います。その判断を誤れば、後にどれだけ非難され
 
るか、責任者は知っているはずです。
 
 
 東電や経産省傘下の原子力安全保安院の責任者は、原発推進の立場で安全神話を流布
 
させた側にいたと思います。事故被害を小さくしたい、小さく見せたいという無意識
 
的・意識的心情があってもふしぎではないでしょう。例えば、事故規模の評価を初めは
 
スリーマイル島の事故より小さな4と発表した(その後5に訂正、国外では6の評価が多
 
いみたい)のは、その現われかもしれません。しかし、評価・解釈ではそういう主観性が
 
作用することがあっても、事実や数値を隠したり偽ったりすることは、困難であるばか
 
りか後に犯罪に問われる可能性があると、彼らも知っているはずです。
 
 ウワサでも公式発表でも、情報は自分の頭で根拠や信頼性を吟味しなくては。