サロマ湖東岸原生林

 サイタマンさん、相手の独り言を聞くともなしに聞きながら、自分も隠したり飾ったりすることのない独り言をつ
 
ぶやく。手足を絡めたりしながらね。グイの人にはそんな仲間が何人もいたんだからうらやましい!
 
 
 orion*.:‘さん、三日月と星(金星ですか)のツーショット、すてきですね。影になった月の輪郭まで写っていて。
 
イメージ 1
 
イメージ 2
 
イメージ 3
 
イメージ 4
 
イメージ 5
 
イメージ 6
 
イメージ 7
 
イメージ 8
 
 きのうはHoさんといっしょに、ワッカ原生花園の奥に今年完成した遊歩道を歩きました。サロマ湖とオホーツク
 
海に挟まれた砂洲に、長い時間をかけて発達した原生林の中です。去年東京から来た友人と入ったときには、
 
まだ一番海寄のコースが未完成だったのが、今年は全行程4キロ弱の切り払いが終わり、ぬかるんでいた湿地
 
にもりっぱな木道が作られていました。
 
 原生花園入り口から森までの4キロほどは自転車で。飛び交う雲雀や蝶、ハマハタザオの白、ツルキジムシロ
 
の黄色、スミレの紫、ハマボウフウハマナスの緑。緩やかな浜風を体に感じながらペタルをこぐのは、なんとも
 
いい気持ちです。
 
 原生林というと、うっそうとした暗い森がイメージされそうです。しかし五月の北の森です。わずかなつる植物と
 
松をのぞけば、木々はまだ葉を茂らせていません。明るい陽射が緑の笹に届いていますが、目線から上は茶
 
色。豊かな植生を感じさせる雰囲気からはほど遠く。前日は北見フラワーパラダイスで、緑と花々に満ちた風景
 
のなかにいました。この森は今はなやかさとは無縁です。-30度にもなる寒さと激しい吹雪が続く長い冬に耐
 
え、太古から営々と命をつないできた木々の、満身創痍の姿がさらけ出されています。
 
 梢を折られ、枝が幹になってくねる樹。斜めに傾いたまま伸びた樹。雷でしょうか、幹を裂かれてはらわたをさ
 
らけ出したような樹。樹木のガンに侵され醜い瘤のある樹。草が生えた幹のうろを囲んで、小枝が太いタコ足み
 
たいな幹になった樹。根こそぎ風に倒され、腐っている樹もありました。海側から入って湖近くの緑の湿地に出
 
て、やっと気持ちが少し開放されました。自然のなかで自力で生き抜く厳しさを見せ付けられ続けていましたか
 
ら。原始の森は美しいばかりではありません。しかし、命を継ごうとする意志のなんという力強さ。
 
 森を出て帰路は逆風が強くなっていました。ペタルこぐ膝が痛くなり、長い長い4キロでした。