わたしが初めて「汪溢(おういつ)」という言葉に出会ったのは、中学生のときに読んだ和辻哲郎の『風 土』のなかだった。たしか砂漠的気質を説明するところで出てきたと思う。辞書的な意味は単に「水があ ふれて流れる」だ。しかし和辻は、抑えて抑えてそれで…
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